Novel部門「原稿用紙10枚以上」結果発表- BUNCA -

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第4回BUNCAコンペティション Novel部門「原稿用紙10枚以上」の結果を発表致します。BUNCAを通じて、こんなにも素敵な作品達に出逢えたことに感謝してもしきれません。ご応募頂いた皆さま、本当にありがとうございました!

募集要項










応募総数

31点(最終審査7点)





審査員

BUNCAスタッフ
FREEZINE編集部





入選作品







最優秀賞(賞金3万円)


mugikoさん 「辺境自転車店」


▼作品のあらすじ

三週間前に恋人の圭を事故で亡くしてしまった桜子は、真夜中の道を自転車でひた走っていた。目的地はない。あるとすれば圭のもとだ。けれどもどうやっていけばいいか判らない。判らないから、眠らなければ。朝がきてしまう。眠ることだけを願って自転車をこぐ。

しかし次の瞬間、前輪のパンクにより桜子の身体は自転車ごと投げ出されてしまう。壊れてしまった自転車とともに真夜中の道をさまよう桜子はやがて一軒の自転車店にたどり着く。こんな真夜中に開いている訝しげな自転車店と、ぶっきらぼうな店主ではあったが、桜子は無事に自転車を修理してもらう。

再び自転車をこぎだした桜子はいつの間にか見慣れない景色の中を走っていた。 不安に思いながらも進んでいくと、その先にいたのは亡くなったはずの圭で……!?





▼審査員からのコメント

「圧倒的支持率での入賞となりました。日頃読書とは少し遠い生活をしている審査員にとってこのオムニバス形式で進む物語は読みやすく、もちろんそのどれもが魅力的であったからこそ、読書通の審査員からの支持も得、その結果が今回の入賞に繋がる要因の一つだったのではと思います。

ややネタバレにはなってしまいますが、光溢れる世界線での境さんご家族の生活も、もっと覗いてみたいと思いました。しかしその想像の余白こそが小説の醍醐味なのかなとも思いました。素敵な作品をありがとうございました。」














審査員特別賞(2作品/賞金5千円ずつ)


limeさん 「カエルヒ」


▼作品のあらすじ

先生はいつものように部屋の隅に立って、粘土を捏ねていた。美大受験生の為のデッサン教室を開いている先生の元へ私が通うようになったのは、高2になった半年ほど前のこと。塑像作家であり、結構名の知れた現代芸術家である先生のアトリエの部屋の隅には、ずっと放置されたままの先生の作品がある。私は「それ」が気になって仕方がない。

繭にも見えるが、実際は卵なのかもしれない。「それ」について、先生に何をとうても明確な答えは返ってこなかった。どうやってあの作品の正体を聞き出そうかと私はやきもきし、やがて10日前に見た光景が再び鮮明に頭を過ぎった。

アトリエの裏手にある小さな空き地。先生は走り回る小さな男の子を見つめていた。転んだその子を抱き起こした先生は、慰めるように抱きしめ、その子の唇にキスをしたのだった。

「行方不明になって、一昨日遺体で発見された男の子の写真をTVで見ました。可愛らしい男の子でした。私、一度見た顔は忘れないんです。」





▼審査員からのコメント

「SF好き審査員のハートを掴んでやみませんでした。小説だからこそ得られる擬似体験のようなものと、それに伴う感情がこの作品では殊更大変貴重に感じました。現実世界に置き換えても、先生のアトリエの存在は身近なものとして想像できるのに対し、その中と周りで起こる出来事は現実ではなかなか起こり得ないという対比が魅力的で、読者にとって遠からず近からずな物語が読む速度を加速させてくれました。

最初から最後までとにかく浮かんでくる景色が美しく、いつかこの作品を視覚化して観たいような、それをしてしまうのが勿体無いような、本当に沢山の「想像」を頂いた作品でした。」









浅野 葛さん 「…and I’m on the run」


▼作品のあらすじ

山代信司は陸上競技を引退した後、「岩木啓次」という筆名で小説を書き始めた。いくつかの賞で最終選考まで残っているものの、受賞には至らない。瀬田にある母方の祖父が遺した家に住み、三軒茶屋でバイト暮らしをしながら執筆を続けている。

4月のある日、いきつけのバー「アルタイル」に居合わせた多賀奏(かなで)に興味を惹かれる山代。多賀を「女性」と認識していた山代だが、マスターは「女性になりたい男性」であると事情を暴露する。それを無神経な行動ではないかと憤る山代。

後日、退勤する際に多賀と再会し、飲みに行くことになる。意気投合する二人。帰りのタクシーの中で、多賀は書いて欲しい物語があると、山代に持ちかける。多賀は数ヶ月後に「いわゆるセイテンカン」の手術を受けることになっており、その不安から自分の生きた証を残したいと、望んでいた。承諾する山代。ひんぱんに山代の家を訪れるようになる多賀。

小説は徐々に構築されるが、山代は物語の本質に触れられずにいた。多賀はたまに、山代に愛撫をしていたものの、セックスをすることは拒んでいた。しかし、手術の日が近づくにつれて、山代には自分の裸を見せてもいいのではないかと思うようになる。

ーーきみと僕はこんな夜のとばりに始まった。思い出と突き放せるほど遠い日のできごとでもない。さりとて時間は絶えず走っていて、このしゅんかんにも“いま”がぽろぽろとこぼれ落ちていく。そして二度とはかえらない。





▼審査員からのコメント

「一度ファンになったら熱狂的にならずにはいられない作品と、浅野さんの作風だと感じました。実際にBUNCAスタッフにも既に浅野さんの熱狂的なファンが生まれているほどです(笑)浅野さんは他にも作品を応募下さいましたが、総じて審査員の誰もが浅野さんの作品をお気に入りとして挙げておりました。じんわりと優しく温かな余韻に身を任せたい、そんな作品が本当に読んでいて心地良かったです。

また、浅野さんの作品ではいわゆる「セクシャルマイノリティ」の要素が含まれており、「マイノリティ」と言うからには世間的に見ると「非日常」であることが多いのですが、浅野さんの作品の中(それを擬似的に体験する自分の感情も含め)ではごくナチュラルに「日常」として沁み込んでくるところが素敵だなと思いました。人それぞれ解釈はあるかと思いますが、それでもこの物語を見届けて応援したくなる気持ちを与えてくれるところが素晴らしい技術なのだと感じました。」








入賞特典の「BUNCAでの特集記事」と「FREEZINGでの特集記事」、
「入賞作品の掲載」は近日公開致します!
公開日が決まり次第お知らせ致します。どうぞお楽しみに!









今回も最終選考に進んだ残り4作品を公開致します。
沢山の素敵な作品のご応募、誠にありがとうございました。









最終選考候補作品


山田将一さん 「メタファーメイデン」



一ノ神さん 「月からの文年上版」



toramaさん 「クソカキ」



一ノ神さん 「-死に産まれる-」








この度は第4回BUNCAコンペティション Novel部門「原稿用紙10枚以上」への沢山のご応募、
誠にありがとうございました。
応募を頂けるかどうかさえ心配していた本コンペですが、
蓋を開けてみれば嬉しい悲鳴を上げるほどのエントリー数に感謝感激しております。
また、審査の時間も追加で頂きありがとうございました。
今回は審査員一同悩みに悩んだ結果、甲乙つけ難く
審査員特別賞を2作品と致しました。
賞金は半分ずつとなってはしまいますが、
受け取って頂けると大変幸いです。

皆さまにはこの素敵な作品達を是が非でもご覧頂きたいです、
公開までどうぞお楽しみに!
それでは今後ともBUNCAコンペティションをよろしくお願い申し上げます。





株式会社BUNCA コンペティション事業部








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