「音楽はどこでもドア」- 野村玲子 -

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第2回BUNCAコンペティションMusic部門「生と死」にて審査員特別賞を受賞なさった野村玲子さんがBUNCAに再登場です。「音楽」が、目に見えず形が無いからこそ持っているパワーについてお話頂きました。

初めまして野村玲子(のむられいこ)と申します。

第2回 BUNCA Competition Music部門「生と死」の審査員特別賞受賞をきっかけに、今回コラムを書く機会を頂きました。普段は、ピアノ演奏・音楽レッスン・アートセラピー・Webサイト製作・DTMで楽曲の録音や作曲など、色々やっています。

友人からは、よく「不思議キャラ」とか「面白い人」とか言われます。
たぶん、他人には明るい印象や、真面目な性格だと思われるのですが、自分的には『ものすごい矛盾を抱えている人間』だと、思います。
と言うのは、瞑想して「生きとし生けるもの、全ての幸せ。自分を傷つけた人間をも含めて、世界平和を願う」と、思う事もあれば、私自身が浅はかな欲望や、短絡的な行動にかき立てられ、精神分析して必死で解決策を探す事があるからです。

こんなわたしの性格を構成してるのは「チャイコフスキーの交響曲」、Toshi Maezawaの「憂いなピアノ」、天真爛漫な黒猫「クロちゃん」、文字にするのも憚れる未成年の時に「性犯罪裁判の原告になった事」、長年煩った精神疾患で「閉鎖病棟に入院」した事、などなど。それらを「生きて乗り越えた事」で培われています。

せっかく親から頂いた大切な命。だけど、生きる事は全然簡単じゃなくって。「前向きに生きましょう」なんて言われたら、もう、難し過ぎる。だって、常に人生には、エグい事も、どえらい事も、痛快な事も、おセンチなエモい事も、いろんな事があり過ぎる。
いや、「サラリと前向きな人生に何も問題ありませんけどなにか?」なんて人、あんまりいないとは思いますが。

こんな感じに「生と死」の事は常に見つめている性分なので、BUNCAの「生と死」コンペを見つけた時は「これMustなやつッ!」と、瞬時にエントリーを決めました。ついでに、クレイジーな好奇心も持ち合わせてるアタシ。同時募集していた、「4コマ漫画コンペ」にも、初めて描いて応募して、なんと!見事に!箸にも棒にも引っかからなかった!!笑笑。とまあ、後先考えずにコンペを受けたのなんて、本当に久々でした。

後先考えずに突き進むのって、「人間の素の部分」がオープンになります。「突き進む者」の受け皿となる場所、人、BUNCA、審査員、スタッフの方々、見てくださる貴方には本当に感謝です。

さてさて、取り留めのない前置きはこれくらい。こんな私のコラムですが、どうぞよろしくお付き合いください。



『テッテレー!音楽は、どこでもドア〜♪』(ドラえもんタイトルコール風に)

音楽を聴くと、心はどこへでも行ける。
「おもちゃの国」、「エキサイティングなダンスホール」、「白い砂の夏の海」、「空を飛んで雲にタッチ」したり、「アブリルと公園でデート」してみたり。

3歳からエレクトーン、大人になってピアノを弾いて、10年くらいは弾かない時期がありますが、音楽を聴かない時はありませんでした。

音楽について、詩人ゲーテは、こう表現しているそうです。
『音楽を愛さぬ人は、人間と呼ぶに値しません。
音楽を愛するだけでは、まだ半分しか人間とはいえません。
音楽してこそ、全き人間というものです。』と。

わたし的には、音楽じゃなくても「私は○○している」と胸張って言えるなら、人間と呼ぶに相応しい。と、思うのですが、ゲーテがわざわざ「音楽」と言ったのには、音楽には「特別なパワー」があるからだろう。と、推測します。

その「特別なパワー」で、人間の心は、いつでもどこへでも行けちゃう。まるで夢みたいな「どこでもドア」。
音楽の中なら、罪も罰も法もない。どこにでも行けて、何でも出来る。誰にも迷惑かけないし、かけられない。聴くだけなら、音楽の能力も必要ない。だから、とっても簡単だし、大金もかからない!なんてステキ!

現実の世界は、そういかない。地球も、人間も、こんなに素晴らしい。の、はずなのに、なぜか、いつまでも争いや、悲しい事が無くならない。生きるのに、辛さや痛みが伴うし、理想も自由も、へったくれもあったもんじゃない。
でも、音楽の中では自由。どこへでも行ける。何でも出来る。なにをやってもいい。



音楽は、「芸術的」にも、「カジュアル」にも使える。例えばチャイコフスキーを聴くと、私は1800年代のロシアへ足を踏み入れる。作者が、「もがき苦しみ答えを出すプロセス」を体感する。かたや、「電車の中」とか、「イライラするPC作業」とか、「路上で大音量の音楽を垂れ流す輩」がいる時とか、そういう大っ嫌いな場面に足を踏み混んでしまった時は、すごい気軽に「どこでもドア」でお気に入りの世界へ行く。

Herbie Hancockの曲は、アメリカへ連れてってくれる。彼の音楽のベースであるBluesは、奴隷文化から産まれた。悲しい歴史や、自由への憧れが、わたしの気持ちとピタリと重なる。

そうそう!「あなたが私の音楽を聴く」って事は、「どこでもドアで私の世界に来る」って事だ。リアルな世界が、どんな状態にあろうとも、たとえ肉体なんか無くなったとしても、私は、私の音楽で誰かと繋がる事ができる。

私は音楽でいつでもどこでも行く。
音楽は、どこでもドア。











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Author Profile
野村玲子
野村玲子

三姉妹の長女。女子校育ち。
3歳からエレクトーン、18歳からピアノやシンセを始める。
大学時代にはザルツブルグでのコンサートに招待演奏、全日本電子楽器教育研究会主催新人演奏会など、数々の舞台に出演。
洗足学園音楽大学電子オルガン科主席卒業。

1996,1997年インターナショナルエレクトーンコンクールファイナリスト。
ラウンジピアノ、映画音楽の作曲録音などを経て渡米。
ロサンゼルスにてホストバンド演奏活動、CD作成、オーキッドフェスティバルでの演奏など。
帰国後はWebデザイナーとして会社員をし音楽から離れる。

アートセラピー、音楽療法、自己分析と出会い、自己を見つめた結果、脱サラし音楽活動を再開する。
自分を取り戻すのに役立ったアートセラピーを広めたいと資格を取得し高齢者施設・子供のクラス・個人セッションなど提供。

現在はピアノ(クラシック、ジャズ)、作曲(DTMによるオーケストラ曲、ピアノ曲、ボーカル曲、映画音楽、携帯ゲーム音楽、瞑想用曲など)、個人レッスン、グループレッスン(リトミックMusic together)、Web制作、アートセラピーセッションなどを行う。
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