皆さまこんにちは。
季節はまさに芸術の秋真っ只中。しっかりと満喫するべく、いよいよ第一回目のコンペティションのPictorial部門にて入賞なさったお二人の特集記事を公開致します!
前回同様今回もお二人にはBUNCAからインタビューをさせて頂き、作品を創るにあたっての思いや考え、はたまた理想の制作環境や100万円手に入ったらどうする…!?等々、様々な質問に沢山お答え頂きました。また、お二人にはほとんど同じ質問にお答え頂いており、同じ「画家」さんでも画家さんの数だけ存在するであろう創作スタイルをお二人各々で掘り下げさせて頂きました。
更に、最優秀賞を受賞なさったとりくんさんは、FREEZINEでも特集記事が掲載されております。
こちらから是非ご覧ください!
▼「FREEZINE」とは
自由につくる人、自由を作る人。クリエイターやフリーランス、個人事業主をはじめ、自由な生きかたと働きかたを模索し、現実と戦うすべての人=FREEZINEにエールを送ることをコンセプトとしたメディアサイト。看板コンテンツ「PEOPLE」ではとにかくカッコイイ「FREEZINE(人)」へのインタビューを独自の視点で展開。他にもフリーランスの方にはもちろん、今後独立することを目指す方にも役立つ情報満載の「STUDY」や、「COLUMN」ではBUNCAとは全く違う切り口でクリエイターの方々の記事を読めたりととにかく充実のコンテンツが満載。この度BUNCAのコンペティションに協賛頂き、コラボレーションという形で最優秀賞の方を特集してくださることに。「作品」に注目するBUNCAとは対照に、「人」に注目するFREEZINEの視点を是非お楽しみください。
それでは改めましてPictorial部門「First Impact」にて、最優秀賞と輝きましたとりくんさんと、同じく審査員特別賞のIRIKIDAさん。早速お二人のインタビューを公開致します!
最優秀賞 とりくんさんのインタビュー
最優秀賞を受賞したとりくんさんの作品「増殖」
BUNCA(以下:B)作品制作の原動力は何ですか?
とりくんさん(以下:と)とにかく絵を描きたい、絵を描きたいの毎日です。
B:どんな時に作品の着想やインスピレーションを得ていますか?
と:日常のあらゆる場面からインスピレーションを得ているのですが、敏感にアンテナを張っているわけではありません。突然、描きたいものが降ってわいてきたりするので、その時に描いている作品を早く完成させなければと焦る毎日です。
B:自分の作品にしかないものや表現する上で大切にしていること、こだわっていることは何ですか?
と:抽象と具象の中間、絵画とイラスト・デザインの中間、現実と非現実の中間を意識しています。
B:作品制作を通じて伝えたい思いは何ですか?
と:上に記したことが伝わればなと思っています。
B:愛用している画材や機材はありますか?
と:特にこだわっている画材などはありません。みなさんが通常使用されているアクリル絵の具や油絵具、ペンなどです。
B:制作の際に欠かさず意識していることはありますか?
と:抽象と具象の中間、絵画とイラスト・デザインの中間、現実と非現実の中間を意識しています。
B:制作する上で、特に苦労することは何ですか?
と:今回の絵のような細密な絵を描きたいと思った時、また思ってしまった時に、時間がかかりすぎてしまうことです。ある公募展で大賞を受賞された方に、何日で描いたのかお聞きしたところ、3日だと言われました。その時入選した私の絵は1か月以上かかっていました。3日で描ける絵の着想がわくのを願うばかりです。
B:どのような経緯で現在の表現スタイルに辿りついたのですか?
と:随分前は具象ばかり描いていたのですが、ある時から抽象も気になるようになり、同時に描けないかと試行錯誤してきました。同時に、絵画とイラスト・デザイン、現実と非現実についても試行錯誤してきました。
B:現在のスキルを得るまでどのような練習をしましたか?
と:応募できる公募展にはすすんで出品し続けました。それらが練習になっていると思います。
B:これまでの人生で一番記憶に残っている作品はありますか?自作品・他作品、ジャンルは問いません。
と:福田平八郎の絵画とイラスト・デザインの中間表現作品、池田学の細密作品、シャガールの現実と非現実表現作品、クリムトの絵画とデザインの中間表現作品、土田麦僊の色彩表現作品、フンデルトワッサーの幾何学表現の作品、会田誠の作品、村上隆の作品など、一番が多くあります。
B:これまでの人生で一番影響を受けた作品は何ですか?ジャンルは問いません。
と:上に記した様々な作品です。
B:これまでの人生で影響を受けたアーティストや身近な人はいますか?それは誰ですか?
と:上に記した様々な作者です。
B:入賞作品「増殖」の制作中の気持ちを覚えていますか?
と:おぼえています。
B:現在までのご自身の中で最高傑作を一つ選ぶとしたらどれですか?
と:他の作品が2番手以降になってしまうのが申し訳ないので選べません。
B:制作費で100万円手に入ったらどう使いますか?
と:金箔を全面にはった画面に、墨でなにやら描きます。
B:理想の制作環境は?
と:家の近くに工房が欲しいです。
B:スキルアップやレベルアップをはかるために心がけていることは何ですか?
と:日々、アートに触れる生活をすることです。心がけることを意識しなくても自然に触れてしまうことだとは思います。
B:日々、どのように情報収集されていますか?
と:情報収集を意識しなくても日々の生活の中から自然に吸収されていくものだと思います。
B:いま現在、追求している表現方法はありますか?
と:上に触れたこと以外では、組み作品を制作する予定でいます。
B:将来のビジョンや目標はありますか?それは何ですか?
と:自分の作品が広く流通するようになることです。
B:今後手がけてみたい作品やジャンル、仕事などはありますか?
と:現在、降ってわいてきたインスピレーションを押しとどめながら制作していますので、それ以降のことは考えないようにしていますが、今展のように何か「お題」があるのは興味があります。
とりくんさん、沢山の貴重なお話をありがとうございました!
とりくんさんの作品はこちらからご覧頂けます。
審査員特別賞 IRIKIDAさんのインタビュー
審査員特別賞を受賞したIRIKIDAさんの作品「天命」
BUNCA(以下:B)作品制作の原動力は何ですか?
IRIKIDAさん(以下:I)1番は自分が好きで描いているという気持ち。あと普通に自分が働いて給料を貰うイメージがどうしても出来なくて絵を描くしかないと思った。正にそれが僕の「天命」なのかもしれないです。
B:どんな時に作品の着想やインスピレーションを得ていますか?
I:最近はどんな時というよりも常に影響を受けてます。普段の生活の中で五感で感じる全てから無意識にインスピレーションを得ていると思います。
B:自分の作品にしかないものや表現する上で大切にしていること、こだわっていることは何ですか?
I:自由で柔軟な発想を取り入れる事。絵の中なら影が太陽に向かって伸びてたって、重力が横に引っ張られてたって良い。要はせっかくなら写真とか現実で出来ない事を想像力で創造した方が面白くなるという考えです。
B:作品制作を通じて伝えたい思いは何ですか?
I:共通して言える事は鑑賞者の想像力を膨らませたいという狙いがあります。たった1枚の静止画で伝えられる事なんて無に等しいです。それは逆に観る人の数だけストーリーを考える余地が何通りにも広がっていると言う事が伝わったら嬉しいです。特に純粋な子どもに見て欲しいです。
B:愛用している画材や機材はありますか?
I:特になし。これがないとダメっていうのはアマチュアの自分にはないです。
B:制作の際に欠かさず意識していることはありますか?
I:リアルなタッチなんだけど、手描きの心地良い感じもしっかり残しておく事。写実を極めたい気もしますが、綺麗さで写真に対抗しても敵うわけないので。
B:制作する上で、特に苦労することは何ですか?
I:鉛筆画は完成するのに思ってる以上に時間がかかります。焦る思いと落ち着かせなきゃいけないという思いと飽きちゃう時のコントロールが意外ときついです。
B:どのような経緯で現在の表現スタイルに辿りついたのですか?
I:まだ自分のスタイルを確立する所にすら辿り着いてないです。
B:現在のスキルを得るまでどのような練習をしましたか?
I:美術系じゃない普通の教育しか受けてないですけど、今思うと子供の頃ドラゴンボールのカッコイイ絵を真似してたのは結果的にスキルアップに繋がってました。
B:これまでの人生で一番記憶に残っている作品はありますか?自作品・他作品、ジャンルは問いません。
I:子どもの頃見たジブリ全般。ひとつ選ぶなら「もののけ姫」
B:これまでの人生で一番影響を受けた作品は何ですか?ジャンルは問いません。
I:映画マトリックス。今度の新作楽しみです。
B:これまでの人生で影響を受けたアーティストや身近な人はいますか?それは誰ですか?
I:アーティストじゃないですが、自然や生き物、人工物、アニメや音楽でも子供の頃に触れたものは根本的に今になっても影響を及ぼしている気がします。
B:入賞作品「天命」の制作中の気持ちを覚えていますか?
I:シンプルな構成にした事で割とスムーズに終始楽しみながら描けた記憶があります。
B:現在までのご自身の中で最高傑作を一つ選ぶとしたらどれですか?
I:まだ片手で数えるほどしかないですが、今回の「天命」!駆け出しなので今は作る度に前作を上回っている実感があります。次回作も間違いなく越えるでしょう。
B:制作費で100万円手に入ったらどう使いますか?
I:現在、実家なので静かに集中できるアトリエ兼自宅に引っ越したいです。
あと猫飼います(2匹以上)。
B:理想の制作環境は?
I:制作だけで生計が立てられて、そこだけに集中できる場所に身を置く事。
あと猫がいる事(2匹以上)。
B:スキルアップやレベルアップをはかるために心がけていることは何ですか?
I:続けてればスキルは勝手に上がると思います。アートはただ技術が高ければ良いってものでもなさそうなので、下手な自分を受け入れてやるのが、1番レベルアップに効果的だと思います。まだ完璧に習得出来てないですが…。
B:日々、どのように情報収集されていますか?
I:しようとしてするよりも、ふとした瞬間に気づいた事や思い出した事が1番有益な情報として必要な時にされてます。
B:いま現在、追求している表現方法はありますか?
I:化学とか物理で説明できない現象、風景や見た事のない生き物とか、とにかく人間の脳の理解や予測の外の世界を生み出していきたい。絵の中ならそれが可能だと信じてます。
B:将来のビジョンや目標は何ですか?
I:夢中になれることを続けてかつ次の世代に価値あるものを託す事。
あと猫を2匹以上飼うこと。
B:今後手がけてみたい作品やジャンル、仕事などはありますか?
I:余裕があれば一文字も使わない究極の絵本とか、一生使える曜日日めくりカレンダーとかいつか作ってみたいです。需要ないかな。。。
あと今は亡き愛猫もいつか絵に描きます。
B:最後に一言お願いします!
I:皆さん、猫を飼うなら最低2匹をおすすめします。対人間と対猫ではまた違った表情を見せてくれますから。それに人間が留守の時、ひとりにさせてしまうのは寂しい思いをさせてしまうので1匹飼いはあまり良くないです。
IRIKIDAさん、素敵なお話を沢山ありがとうございました!
IRIKIDAさんの作品はこちらからご覧頂けます。
いかがでしたでしょうか。
同じ「静止画」でも、「写真」と「絵」とでは全く違うのだなと「First Impact」を通じて改めて感じました。特にこの特集記事のインタビューを通じて、写真家さんと画家さんとでは作品制作への考え方がハッキリと違うのだという点が興味深かったです。絵は誰でも描くことができるもので、それは写真にも通じているとは思うのですが、だからこそ一つの作品として仕上げたり、その道を追求している方には特別な何か(本当に人それぞれなので言語化が難しいのですが…)を感じ取れずにはいられません。今回かなりの混戦を極めたPictorial部門、今後もBUNCAの絵描きの皆さまから目が離せませんし、日々作品を拝見できることを本当に楽しみにしております。
また、今回インタビューにお答え頂いたとりくんさんとIRIKIDAさんは、今後もBUNCAに登場予定です!
どうぞお楽しみに。
それでは最後に間もなく締め切りを迎える、現在開催中のコンペ2種を再度お知らせです。
・第2回 BUNCA Competition
Music部門 募集テーマ「生と死」
「生と死」は芸術において欠かすことのできない題材の一つです。私たち人間は生まれた以上いつか必ず死ぬことになっています。この平等な命で今を生きるあなたにとって、「生と死」とはどのようなことでしょうか。8月からの開催だからこそBUNCAは皆様と、今回は「音楽」という観点から考えてみたいのです。是非ご応募ください。
・第2回 BUNCA Competition
Extra部門 募集テーマ「4コマ漫画」
BUNCAで連載する4コマ漫画を描いてくださる方を募集します。今日からあなたも連載作家!?自作であればどなたでも応募OKです。絵のクオリティは関係無し!普段絵を描かない方も是非お気軽にご応募ください。
・募集期間(両部門共通)
2019年8月22日(木)~2019年10月22日(火) 23:59
・賞(Music部門)
最優秀賞 1名:賞金3万円、FREEZINEにて特集記事掲載、BUNCAでの特集
審査員特別賞 1名:賞金1万円、BUNCAでの特集
・賞(Extra部門/4コマ漫画)
最優秀賞 1名:賞金3万円、BUNCAでの4コマ漫画連載(短期連載を予定/応相談)
原稿料/週1万円〜、BUNCAのコラム内にて連載予告の掲載
詳細はこちらからご確認の上、是非ご応募ください!
クラウドファンティングを立ち上げたい方はコチラから
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