ここ10年、何をやってきたのかを振り返ってみました。
数多くの写真集を制作、写真展も多数開催してきました。
何が自分を突き動かしてきたのか?4つの作品を通して探って行こうと思います。
1.EACH LITTLE THING #1-10 (2011-2018制作)
2011年3月11日。東日本大震災と福島の原発事故。テレビの画面から毎日流される津波の映像見た時に「あ~~全部一緒に流されるんだ」これは大事な物、これはごみ同然の物そんな事は関係無く、物の価値感を根底から覆される感じでした。
日頃から写真を撮り、その中から何かを選び本にしたり展示をする事を見直さなければいけないと思い「今まで立った事のない場所からもう一度写真を見つめる」
この行為がEACH LITTLE THINGの根底に流れています。
B5版24ページの小冊子、その中に毎回22点(初回のみ23点)の写真を収める本を10冊作る。それは当初から決めていました。
写真選びを自分から切り離し、他者が選択・編集する事で今まで見えなかった新しい写真の解釈ができるのではないか
そこで編集・装幀を高橋健介氏に一任し、本作りは始まりました。
「この写真は絶対に使って!」とかにリクエストは一切せず、#1-10までの本が完成しました。
これを続ける事で「良し悪し」とか撮影時の記憶などから解放されました。
2.BRIGHT MOMENTS (2014-2015 制作)
2014年に青色がすごく気になって頭や体にまとわりついていました。
青色―水・空
黒色―空の先の闇(宇宙)
赤色―今は黒く見えているが、かつてマグマとして真っ赤にたぎっていた岩
桃色―人の血の流れにより現れる色
青・黒・赤・桃色この4色に着目して作ったのがBRIGHT MOMENTSです。
海岸で女性が水に浮かんでたり、岩に波が寄せては返す様子の写真なのですが、この忙しい現代社会からの逃避も含め、太古に想いを馳せ作品を作りました。
作っている最中より、後からじんわりとこの作品を作った訳が理解できたのも興味深い事でした。(例 色彩について物理学の見解とは違う場所に立てた事など)
3.ポラロイドとインスタックス (2013-2019 制作)
「Time after time / Time for time」
8×10ポラロイドの制作を富山義則氏と2013-2016まで続けてきました。
期限切れフィルムで撮影した写真は「今撮ったのに昔撮った写真みたい」
そんな感じの写真が出来上がりました。
タイトルのTime for timeはそれを踏まえて付けました。
その後、現行のインスタントフィルムで何か撮りたいと思いがあり使用したのがインスタントフィルム(チェキ)でした。結婚式やパーティーなどに良く使われるカメラですがA・タルコフスキーのポラロイド写真を参考に作品を作りました。
それが「夢に纏う色彩」「瞳を閉じて見る世界」です。
フィルム面やレンズ前に数々のフィルターと付け撮影する事で絵画的な要素の強い作品にしました。
4.オーラクマガイセイジ 2019
1999年から断続的に撮影してきたシリーズ「FOCUS」いわゆるピンボケ写真と言われる写真ですが、写真を撮る時には常にどこかに焦点(フォーカスポイント)があるのですが写真自体がボケていると目は不満を表します。「何が写っているのか?よくわからない」
人は写真から理解したり、情報を得たいのですが、この作品はよく判らないものから何らかのイメージを想起するのには優れた行為だと思います。
2018年この「FOCUS」の写真集を制作し始めたのですがFOCUS→auraへ変化していきました。使っている写真は一緒ですがauraは写真の色を面で捉える?(文字で説明するのは難しいですが)写真の背景が色で表される(興味のある方は現物をご覧ください。)同じイメージの写真の色を変える事で別の存在にしてみたかったのです。
auraは本の世界を飛び出しフィルムを使ってスライドショーという展開へと進んでいます。
ここまで、なんだか判ったような判らないような文章をつづってきましたが、この10年で写真から学んだことは数知れずあり、これから先もそれは浅く深く続いてゆくこと思います。
最後に写真から学んだ事をひとつ
「反省しない後悔しない同じ時は二度と来ない」かな
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