田舎の弱小ライブハウス店長が今思うこと。楽門のすゝめ- EASYGOINGS サダ -

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埼玉県の越谷に佇むライブハウス「EASYGOINGS」の店長 サダさんから、今の状況下の中で葛藤しながらも、ライブハウスに対する想いなど赤裸々なお言葉を頂きました!音楽活動をしている方、音楽が好きな方は特に必見です!

パチンコで¥160,000勝って、遊びまくって次の日¥160,000負ける。

そんな日々が続いていた東日本大震災の時期。あの時もコンサート、ライブの自粛ムードが漂っていました。パチンコ店は「出玉の波が押し寄せる!」なんて今思えば不謹慎なコピーが溢れておりました。

今年も新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている中、最悪のものとして見られてしまっているのが「ライブハウス」

密集空間が~。換気状況が~。なんて最もらしい理由をそれっぽく並べられて「イベント中止しろ!決行は悪だ!」なんて騒がれておりますが、僕が働くライブハウス「越谷EASYGOINGS」では3月、4月、5月のイベントが今のところ立て続けにバラシ(中止や延期)になっていっています。

緊急事態宣言が発令した今、さらにその影響が続くと予想されます。それは仕方のないことだし、どこのライブハウスもそう。ライブハウスのみならず、世の中全体が混乱している状況ですよね。

皆大変だと思います。

今のうちに言っておくと、この混乱が早く収束するのを願っております。

僕はというと、この自粛期間中すっごい色々考えてしまって。

主には「この状況下、自粛期間中になにができるか?」なんですが、 自粛と言いつつ黙ってひっそりと営業する「闇ライブハウス」になってしまえばいいんじゃないか?とか、そもそもいつからライブハウスっていうワードが世間を騒がせるほどのコンテンツになっていたんだろう?とか。

(元々は根暗な音楽オタク、バンドをやらなかったらただのチンピラのやつ、性犯罪とかで捕まってそうなやつ、北斗の拳のザコみたいなのが酒飲みに集まるところというイメージで僕自身も初めてライブハウスに行った時は「来てはいけない恐ろしい所に来てしまった、、、」なんて思いました。)

お砂糖とスパイスと素敵なものをいっぱい入れて、間違えてケミカルXを入れたら、コロナウイルスの抗体を作れないものなのか?とか。

どうせ今後もライブハウスをやっていくならカッコいい事をやりたいなぁ。とか。

そんな中アーティスト、お客さんはちゃんとライブハウスのことを考えてくれていて「ライブハウスにお金を落とそう」とか「俺らの大切な場所を守ろう」って言ってくれてるのがすごい嬉しいし、正直助かる。辛いことも楽しいことも沢山の思い出として皆残していてくれてるんだなと再認識させていただきました。

ただ1つ生意気な意見を言うと、もっと普段通りでいて欲しいという気持ちも心の片隅にはあります。

逆に言うと普段からそれぐらいの意識を持って音楽を作っていってほしいし、そしてライブしてほしい。落ち着いたらでいいから。

恋人から別れ話を切り出された時って相手からの不満を直す為に皆頑張ってみるんだよね。ギャンブルはするな。と言われたら辞めてみたりとか。タバコは吸うな。と言われたら我慢してみるとか。

あれが嫌、これが嫌、って言われたら取り繕うように自分の悪かった箇所を直す。それも1か月もしたら元の生活に戻ってしまっているんだけど。

だったら全部最初からやってりゃいいじゃんって。

ホントに相手のことが好きで幸せにしたいのであれば、お金貯めて相手に全部使うし、一緒に居れる時間とかもっと作るはず。結果それが出来ないやつだから別れることになるのであって。(*実話です。それはまた後日機会があればお話しします。)

皆が皆そうではないんですけど、今回のコロナ騒動ってそれに凄い似てると思っていて、特に僕みたいなだらしない人間は大切なものに気づきにくい。

何が言いたいのかまとめると、ライブハウスもアーティストも今回のコロナ騒動で改めてハッ!とした人間も少なくないのではないかと思います。

改めてお互いを常日頃から大切にしないといけないものなんだなと気づかせてもらいました。

ライブハウスは守る場所ではなく、楽しむ場所であって欲しいし、自分自身もそうしていきたいと思っています。そして普段からお互いにそれが共有出来たときが最強だと僕は思っています。

ライブイベントができなくなってる状況下で新たな挑戦をしていくライブハウス。

今だと無観客での動画生配信とか、youtube投稿、クラファンとか?物販作ったりも。アーティストも同じくですよね。

ウチも例に漏れず、試行錯誤しながら「なにか」をやってはいく状況になっているのですが、できればこの先ずっとできるものをやっていきたい。

今はもう振られてしまった彼女との関係のようにならないように、アーティスト、お客さんに対しても、普段からできることの底上げを提供していければと思っています。

実は音楽業界では、この人の力がすごい!っていう方がいっぱいおりまして、あの箱は立地も環境も悪いのにめちゃくちゃ盛り上がってるなぁ!という所もあるわけです。そういうのはその人のカリスマパワーだったりするわけです。

僕は店長という立場上、言われはしませんがそういうカリスマパワーを求められてるなという場面を何度も体験しています。廻りの目が恐い時があります。あそこの人はこうしてくれたんですよ!さぁ!あなたはなにをしてくれるのですか?みたいな状況が多々あるんです。

そんな中何もできない僕はというとアホなフリをして毎回ごまかして生きております。

この騒動で皆が納得するような案は自分の中でまだ生まれてないし、しっくりも来てない、なんだったらめちゃくちゃめんどくさいなぁとも思っていて、ザックリ楽しいのやりたい!というアホ丸出しの意見しか出てこないのです。

正直僕の中ではこの話がまとまるのは先の話になってしまいます。色んな人の意見も聞きたいし、もっともっといいアイディアや発見がこれからどんどん出てくると思っています。

時が来るのを楽しみに待っていてください。来ないかもしれないけど。

ただ1つだけまとまってるのは、「ライブハウスでコロナビール飲みまくろう!」なんていつかのパチンコ店のように不謹慎で、くだらないのやりたいなぁ!

EASYGOINGS サダ

Author Profile
EASYGOINGS サダ
サダ

長崎県出身 埼玉育ち
中学生の時にパンクロックに影響を受けバンドを始める。
バンド活動は泣かず飛ばずの中、ライブハウスのスタッフというものに興味を持ち19歳で東京のライブハウス、スタジオスタッフとして働く。

23歳で東京での仕事に疲れ逃げるようにして地元に帰ってくる。

現在は埼玉県越谷市にあるライブハウスEASYGOINGSにてゆるっとふわっとをモットーに日々アワアワしながら店長として働いている。

好きな女流雀士
二階堂瑠美 / 茅森早香 / 都美

好きなもの
猫 / 女 / 鶏肉 / お金 / ギャンブル全般 /カッコいいバンド
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