音楽と生きること- クロダセイイチ -

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ビジネスとして音楽で生きる人。カルチャーとして音楽で生きる人。アートとして音楽で生きる人。ミュージシャン/音楽家と呼ばれる人にも音楽とのかかわり方は様々で、それらを選べる時代の中、マルチに活躍する作曲家 クロダセイイチ氏が思う「生きる」とは?

死ぬまで音楽を続けたい


今回BUNCA渡邊氏から
コラムの執筆の依頼を頂いた。
その際に何個かテーマをもらったのだが、
今1番ピンときたテーマが
“音楽と生きること” だった。

なかなか大層なテーマだが
実際なかなか大層なことなのだ、
音楽と生きること。

私は随分長い間
Genius P.J’s(ジニアスピージェイズ)
というヒップホップのバンドと
HUMAN EXPERIMENT RECORD
というレーベルを運営している。

気づけばGenius P.J’sは
来年20周年を迎えるらしい。

振り返ればあっという間のような、
色々辛かった事ばかりだったような
正直よくわからない気持ちでいる。

「こんなに音楽を続けているなんて
思っていなかった」と言う人もいるが、
私はそうではなかった。

それすら思ってなかったし
日々に普通にライブやレコーディングを
こなしていたのでもっと自然なものだった。

でも周りのミュージシャンは
音楽をすることを
もっと特別なことをやっているような
意識を持っている人が多かった気がする。


そしてそういう人は
音楽から離れていった。


確かに長く続けていくのは
とても大変でどうしたら続けられるかも
沢山考えた。努力もした。


長く音楽をしていると稀に
本当にピュアに音楽をやっている
アーティストと会うことがある。

ここでいう音楽にピュアというのは
単純に音楽が好きということではなく
もっと生活に音楽が溶け込んでいる人

具体的にいうと
衣食住と同じラインに音楽が
ある方々である

私はその感覚が好きだし
そういう人と仲良くなることが多いと思う

ただそういった方々が
音楽で稼げているかというと
違うように思う。

CD売上バブル期から1番遠くにいる
昨今の音楽業界、その他色々な要因で
音楽だけで生計を立てるというのは
とても難しい時代になってきている。

自分のやりたいと思う音楽を
ストレートに表現しながら続けていく
大変さも活動を見ながら感じているし、
もちろん自分も身をもって
感じている部分ではある。

Genius P.J’sというバンドや
自分から出てくる音は
そのほとんどが日々の苦悩や
葛藤から生まれてくることが多い。
(聞こえは悪いけど実際そうなのだ)

なのできっと音楽がなければ
私は精神崩壊を起こして
おかしくなっていただろうと本当に思う。

そのように作った音楽を放っていく
中で色々思うこともある。

今年の夏に台湾で行われた
ROCK IN TAICHUNG 2019という
音楽フェスでのライブの直後、
沢山の方々が
自分たちの音楽への
想いを伝えてきてくれたり

DAOKOちゃんと一緒に作った
“world is yours”を聴いて
日々に悩んでいた10代の子たちや
世界中の方から
この曲に救われたとメッセージをもらった。

自分の苦悩を吐き出して作った曲が
喜んでもらえたり支えになっていたり
することに嬉しい気持ちと少しだけ
複雑な気持ちが混ざっている。

そのような活動と並行して
super squallというチームでの
音楽制作のお仕事もさせて頂いている。

先述の音楽活動とは全く違って
クライアントの方が求める
イメージを音にしていく
仕事なのだが私はこの形での
音楽制作もとても楽しんでいる。

特に最近は地方で
ライブというものが
あまり身近ではない環境の方々に
音楽を身近に感じてもらえるよう
作品を発信していきたいと思っている。

今年の春に欅坂46等にも
楽曲提供をしている饗庭純さんという
アーティストと北茨城市で行われた
アートイベントでライブをした。

この日のために饗庭さんと
“うつろいはま”という曲を作った。
しかしライブ直前までその曲は
完成していなかった。

必要なのはその会場にいる方々や
その土地の音や空気だった。

ライブ前に会場の風の音や鳥の声
ライブ中には会場に来てくれた方々の
声をその場でレコーディングして
その楽曲に使わせてもらい、
私たちは”うつろいはま”を完成させて
披露することができた。

地元の方々もとても喜んでくれたと
思っている。

私自身も今まで見たことのない音に
心を動かされたし今もその曲や
会場の人の笑顔をよく思い出す。

作った楽曲が聴いた人に喜んで貰えることも
私にとってとてもシンプルに幸せなことだ。

それは私が唯一自分自身を
肯定できる部分であるからだと思う。

求めてもらうことは
私にとっての存在理由だと思う。

音楽を長く続けていくことは
やっぱりきっとエゴだけでは
無理なんだなと思う。

そこに音楽を聴いてくれる
あなたがいてはじめて成り立つんだと
思う。

長く続けてきて
改めて思うシンプルなこと。

それを続けていく難しさ。

全部をひっくるめて今日も私は
生きている。

私は音楽を
死ぬまで続けていきたい。




<イベント情報>

弾き語りイベントを
初めて主催します
アーティストを囲んでの
フロアライブになります
あと1人素敵なアーティストも
決まっております。

11/22(金)@渋谷HOME
“camp fire“

前売¥2500(+1d)
start 19:00

<ACT>
高橋飛夢
UEBO
クロダセイイチ
+1artist

<会場装飾>
新宅百絵









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Author Profile
クロダセイイチ
作曲家。「Human Experiment Records」代表



Genius P.J's(ジニアスピージェイズ)の鍵盤奏者,ギタリスト

プログラマー/ミキシングエンジニア/プロデューサー



2014年 冬にはm-floやライムスターのMummy Dとの共作や

中島哲也監督作品 「渇き。」に挿入歌として 「Fog」が使用され

女子高生にしてTOY’S FACTORY からメジャーデビューをはたした

"daoko"とのコラボレーションシングル”world is yours”を リリースし話題を集めた。



個人の活動としては

ズボンズのアルバム”The Sweet Passion”にシンセサイザーで参加し、

更にズボンズ解散時にドン・マツオ、マッタイラ、

440(壊れかけのテープレコーダーズ)と共に結成された 『The Randlf』にギターでの参加を経て、

現在はDON Matsuo Magic Mountain Bandにも参加し ドン・マツオ ソロ 3drアルバム「Arcadia Blues」では

ギター、シンセサイザーで参加している。



更にR da Mastaと共に”GUNMA ROCK FESTIVAL 2012”にて

バンマス/keyとして出演。楽曲の制作、全ての曲のアレンジを担当。



DJ活動しては2013年に西川口 Live House Heartsにて行われた

”THA BLUE HERB and the telephones”や”ぐるぐるTOIRO2015”等に出演。



昨今ではTV番組 フリースタイルダンジョンでも

話題のラッパーDOTAMA『イオンモール』、『栃木のラッパー2』や

NAIKA MC『STEEZ』狐火『ささやく様な絶叫』、

フジロックフェスティバル2017に出演のドブロクや

2019年渋谷wwwでの2daysワンマンライブも決定しているtoitoitoiへの

楽曲プロデュース等ジャンルを超えて活動中。
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