俺とファッション- イシカワ -

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BUNCAスタッフ・イシカワによる日々のボヤキを発信する連載コラム第2弾。

友人と遊びにいく時や外出する際は、基本的にスケーターファッションと呼ばれるファッションに身を包む。

スケーターファッションの特徴はというと、
パーカーやパンツなどどこかしらにオーバーサイズを取り入れて、 全体的にゆったりとしたサイズ感のコーディネートに仕上げたものである。 また、スケーターが履くようなシューズは耐久性の高い素材や衝撃に強いものが多い。

俺はどんな感じかというと、髪のセットはクソめんどっち~からキャップを被り、
萌え袖も辞さないレベルのデカいパーカーやスウェットに
イージーパンツやスウェットパンツを色みとサイズ感のバランスが取れるように適当に合わせ、
基本スリップ・オンなどのローテクのスニーカーを履く。

元々狙ってこのようなスタイルになったのではなく、
友達や先輩に「お前、スケーターの恰好めっちゃ似合うね」と言われたのがキッカケであり、
スケーターファッションに身を包んでいるということを初めて自覚した。
当時はファッションに疎かったため、トレンドになっていたのかすらわからない。

実際のところ俺自身はスケーターでも何でもないし、ペニーに乗ることすらままならない。
「でも、ユーはなんでそんな恰好してるんだい?」と問われると、
動きやすさや疲れにくさなどの機能性の高さ、
身長が小っちゃくても似合うようにコーディネートしやすいところがデカい。
要はシャレてて楽ちんちんで自分に合ってるから。
全身ハイブランドの明らかタイトそうな服装に身を包んだ偉そうな猿や全身真っ黒で怪しい魔導士みたいなスタイルの奴らとは一生相容れないだろう。

なんだかんだ言って8年ぐらいスケーターファッションを続けているが、
別に服も破れたりしないもんで、新しい服を買ったりはせず同じ服をずっと着続けている。 

ファッションに目覚めたのはバンドサークルに属していた大学生時代。
ファッション誌にストリートスナップのモデルとして依頼されるぐらいオシャレな先輩や、
ハードオフ(俺はドハと呼んでいる)などのRecycle・Shopで安く仕入れたブランド古着を
ヤフオクで大量に転売している先輩などから
お古の洋服をタンスが埋まるくらいには貰っていたことがキッカケだ。

この諸先輩方のおかげで、ジーンズメイト、マックハウスなどの中学生ご用達の布に身を包んでいたクソダサいただの砂利から一気にオシャレメイトへの昇華を果たしたのだ。 

この経験から古着に対して抵抗は全くないし、所持している服のほとんどが古着。
この時にもらっていた服でいまだに手元に残っているものもある。

話は変わり、俺はバンドサークルの中ではギターヴォーカルとしてかなり活躍していた。
当時のサークルの中でのギターヴォーカルとしてのカーストはめちゃくちゃ上位のほうで、
同じようなジャンルのバンドの曲をやらせたら基本右に出るものはおらず、重鎮と化していた。 

ギターヴォーカルとして活動するからにはギターが必要で、ギター選びも拘った。
メインで使用していたのは1994年製のギブソンのギターで、俺と同い年である。
自分の血ぐらい真っ赤な色合いと、周りとは被らないレアさが好みだった。


俺のギターは製造年がそれなりに昔のものであり、
ギターやベースなどの楽器は製造年によってかなり値段が変わる。
1960年代に製造されたようなものでは数百万円から数千万円するものもあり、
我々のおじいちゃんおばあちゃんの年齢ぐらい古いものは「ヴィンテージ」と呼ばれる。

ファッションもそうだ。
自身の年齢と同じぐらいの月日が経っている洋服が、
いまだに穴も開かず目立った汚れもなかったらそりゃあ値段が高くなる。
ブランドロゴのデザインが今とは違うものであったり、
復刻品とはまた違う再現不可能な希少価値がこびりつく。

ヴィンテージとは、元々ワインの醸造年を指し示す言葉であるが、
ギターなどの楽器や洋服や靴などのファッションにおいても
「価値が高い年代物」という定義で使用されるようになった。
どちらかというと後者の意味を指すことのほうが多く感じる。

実際「どのくらいの製造年数が経ったものがヴィンテージと呼ばれるのか?」というと、決められた定義はないが、
こと楽器においては一般的に1970年代までに製造されたものはヴィンテージとくくられるらしい。
(参考:https://www.ishibashi.co.jp/sale-event/19993)

言葉の定義もよく知らなかったもんで、俺は自分の年齢ぐらいのもの、
約30年よりも前に製造されたものは勝手にヴィンテージと呼んでいた。
なのでこの年代をヴィンテージと仮定して話を進める。

楽器をやっていると、機材の年代などにかなりオタクちっくに詳しくなる傾向にある(当社比)。
俺もそのうちの一人。
このような経験から、ありとあらゆる物の製造年などに敏感になり、
「ヴィンテージ」というワードを聞くとセンサーがビンビンになって噛みつくようになった。

楽器にしろ洋服にしろ、ヴィンテージなのに綺麗なものというのは新品のまま一生寝かされているか、
前のオーナーが手入れをし続けて大事に大事にずっと使っていたパターンだと思っている。
共通して言えることは、「ヴィンテージにしか出せない味がある」ように思う。

俺もヴィンテージの洋服が好きで数着持っているが、
その服にしか出せない雰囲気というものが実際にあるように感じる。
言葉では表現しづらいけど、90年代のようなオールドの雰囲気というかどこか懐かしい雰囲気が漂うというか。

(90’s Champion REVERSE WEAVE)


楽器だったら経年劣化によってボロボロの年寄りのようなものでも長く弾きこまれていたものにしか出せない音色もあると思う。
実際自分のギターにしか出せない音というのはあったし。
カメラだったらヴィンテージのレンズでしか表現できない世界観もある。

もちろん現代で売っているものを消耗したら都度買いなおして使用するのもいいと思うが、
古きものでしか出せない色と雰囲気が俺は大好きだ。
だからこそ、同じ機材などをずっと好き好んで愛し続ける人がいるのだ。

ちなみに購入する際は実際に手に取って試着・試用してほしい。
俺は試着しないで古い年代物のChampionのスウェットを買ってサイズが合わなかったりととても後悔しているので、
ヤフオクかなんかで売り飛ばそうと思っている。
こんなん似合うに決まってるやろ!と思って買った後に着れないのは、
好きだったオンナのコに彼氏が出来るくらいツラいことだった。

あと、ファッションに気を遣わない奴は身なりだけじゃなくて心と生活もダサくなる。
当てはまる奴らはこの記事を読んだら今すぐUNIQLOにでも足を運べ。
せめてサイズ感と色合いには気を遣え。







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Author Profile
イシカワ
元引きこもりニート、うんこ製造機。
現こどおじ。
まだ引きこもりがちではある。
1994年生まれの28歳・男・独身。東京は練馬区生まれの練馬区育ち。
東亜学園高等学校卒業後、東京経済大学に入学。
1.5年の留年生活を経て卒業後、2年間のフリーター生活を経てIT系の会社に入社。
およそ1年半働く中で、ストレスから精神的・身体的に体調を崩してしまい退社。
1年半のニート期間を挟み、BUNCAスタッフの友人の紹介で、BUNCAのスタッフとして働くことになった。
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